ケモノ道Animal Trail高知麻紙、岩絵具Kochi mashi hemp paper, mineral pigmentsH2590 × W1940mm
私の焦りと力。この勢いでどこへでも行けるような気がしています。 都築良恵
むき出しの手足には血が滲み、爪はささくれている。棘のある枝葉に覆われ行く手を阻まれつつも、潜みて、周囲の気配に耳を澄ましながら、野生に満ちた彼女の眼光は、唯一点、前方を凝視している。 綿密に描き込んだ墨のモノクロームの階調の響きと共に、張りつめた緊張感が画面に漲っている。 自画像でもある作者自身、臆病で弱き者であることを自覚している。 しかし、背後の道を引き返せば脱出可能な空間の存在を用意しながらも、敢えて答えのない混沌とした世界へと、ケモノ道を前進する姿は、自身の卒業を迎えての並々成らぬ決意が伺われる。 日本画学科教授 西田俊英
作者より
私の焦りと力。この勢いでどこへでも行けるような気がしています。
都築良恵
担当教員より
むき出しの手足には血が滲み、爪はささくれている。棘のある枝葉に覆われ行く手を阻まれつつも、潜みて、周囲の気配に耳を澄ましながら、野生に満ちた彼女の眼光は、唯一点、前方を凝視している。
綿密に描き込んだ墨のモノクロームの階調の響きと共に、張りつめた緊張感が画面に漲っている。
自画像でもある作者自身、臆病で弱き者であることを自覚している。
しかし、背後の道を引き返せば脱出可能な空間の存在を用意しながらも、敢えて答えのない混沌とした世界へと、ケモノ道を前進する姿は、自身の卒業を迎えての並々成らぬ決意が伺われる。
日本画学科教授 西田俊英