鎌田拓磨

Kamata Takuma

cm-VEGE

石粉粘土、樹脂粘土、アクリル絵具、塩ビ管、ボイド管、スタイロフォーム、角材
Stone powder clay, polymer clay, acrylic paint, PVC pipe, cardboard tube, styrofoam, wood
H40 × W40 × D1000mm H50 × W50 × D1000mm H70 × W70 × D1000mm H100 × W100 × D1000mm ×4点 H150 × W150 × D1000mm H200 × W200 × D1000mm H250 × W250 × D1000mm

作者より

野菜のテクスチャーを施した円筒状の彫刻を10種類製作した。展示台の端には一メートルのメモリを配し、作品も1m丁度に両断されている。近年、工業生産的に栽培される野菜や果物に対する気持ち悪さを、加工や輸送に最適な円筒状の彫刻に再構成することで、視覚化した。また、へたのない、終わりがない形態にすることで、現代の永遠に続くと思いがちな飽食の時代への暗喩にもなっている。

鎌田拓磨

担当教員より

野菜が全て円筒形だったらどうだろうか。食用なら、食べやすく調理しやすい形にあらかじめなっていたら、という、とてもユニークな発想である。タイトルの「cm-VEGE」には微妙なアイロニーが含まれている。なんでも合理性を優先させて進化させてきた人類であり、またハイテクノロジーと、緻密な管理がお家芸である日本であるなら、本当にこういう野菜やくだものが登場することになるのかもしれない。パイナップルなど、細部の立体までしっかり見ていただきたい。

基礎デザイン学科教授 原研哉