上田佳奈

Ueda Kana

稲荷折紙神籤 おみくじで伝える神社の由緒とマナー
Origami × Omikuji of the Inari-jinja Shrine

本|紙
Book|Paper
H210 × W230mm

神籤|紙
Omikuji|Paper
H150 × W150mm ×25点

作者より

近年訪日観光客の増加に伴い、人気観光地である稲荷神社に訪れる人が増えている。しかし訪れた人々の動向を観察したところ、参拝をせずに素通りしてしまう観光客が多く見受けられたことから神社本来の役割を十分に伝えきれていないのではないかと思い至った。そこで異なる文化の人々にも神社の作法や魅力が伝わるように、日本の伝統文化である「折り紙」とグラフィックデザインを組み合わせた“折紙神籤” を考案した。
元旦や旅行の思い出として手に取るおみくじをデザインすることで、より多くの人々が気軽に情報を取り入れられる仕掛け作りを目標としている。今回の制作では稲荷神社をベースに折紙神籤をデザインし、それらを書籍と展示を通して紹介する。

上田佳奈

担当教員より

知ってるようで知らない稲荷神社だ。イナリの名前の由来、社や鳥居が朱塗りのわけ、ご利益はなんで、お稲荷さんとキツネの関係とは…。独自に制作したおみくじには伏見稲荷大社を筆頭に全国に約3万社あるという稲荷神社の歴史やマナーについて、日本語、ハングル、英語の記載がある。日本人も海外からの渡航者も、稲荷神社にとっては異邦人だとの見極めが潔い。すぐにも現実化されそうな気配を評価している。

デザイン情報学科教授 森山明子