加藤まみ

KATO Mami

body

高知麻紙、岩絵具、水干絵具、色鉛筆、クレヨン、パステル、アクリル絵具
Kochi mashi hemp paper, mineral pigments, dyed mud pigments, colored pencil, crayon, pastel, acrylic paint
H1800 × W4500mm

作者より

人体が体を丸めた時の肉の重なりや、寝転んだ時の体の流れなどを、新たに線に起こすことで、人体にしか出せない形を探してきた。
それらが群像として重なり合った際に、偶然生まれる造形の面白さに着目し、形と線描の部分に分け、そこから生まれる新たな空間を取り入れて構成した。

加藤まみ

担当教員より

藝術という言葉が造られた明治時代以来、人体を描くことから美術教育がなされてきた。
だからなのか人体を扱うとどこか基礎教育的な匂いが払拭できない学生が多いなかで加藤は豊かな色彩感覚と独自性のある構成で今日的な人体を描き続けてきた。
卒業制作はかなり大きい横型の画面上に構成したピンクの身体のフォルムと鮮やかな色で描かれた線描が印象的である。
通常は鮮やかな色彩のみで描くと技術的に難しさがのぞくが日本画絵具だけではなくパステルなど併用した画面の表情と巧みな空間構成もあって優れた表現となった。

日本画学科教授 尾長良範