散歩の味がするSanpo no aji ga suru冊子|紙Book|PaperH297 × W210mm原画H297 × W210mm ×53点
我々は都市を漫然と眺めている。そして自分の中で気になるものをピックアップして認識し、意識下に置く。例えば看板というものは特別意識していないが深層に留まるもののひとつである。よくよく観察してみれば、意味も見た目もバラバラな無数の文字列が群れをなして風景に溶け込んでいるこの街の状況は不思議だ。 常日頃眺めている風景を再考し、個々人に蓄積する都市の記憶をすくい上げるような取り組みを再構成した漫画形式の作品を制作、都市の記憶と表象のいまを記録する。 津村根央
東京とは、都市とは、をテーマに何気なく見てきた風景から深層に留まっているモチーフを切り取っていった。慣れ親しんだ漫画を表現手法として用いているが、時空間の捉え方は自在で形式に囚われない。写真をも漫画に引き寄せた独自の空間は、断片性と重層性を持った独特の空気感をつくり出している。 彼女が称する「散歩漫画」は路上観察であり、自らの視点であると同時に誰もが記憶の中に持っている情景となる。そのために触発され共感する。 芸術文化学科名誉教授 今井良朗
作者より
我々は都市を漫然と眺めている。そして自分の中で気になるものをピックアップして認識し、意識下に置く。例えば看板というものは特別意識していないが深層に留まるもののひとつである。よくよく観察してみれば、意味も見た目もバラバラな無数の文字列が群れをなして風景に溶け込んでいるこの街の状況は不思議だ。
常日頃眺めている風景を再考し、個々人に蓄積する都市の記憶をすくい上げるような取り組みを再構成した漫画形式の作品を制作、都市の記憶と表象のいまを記録する。
津村根央
担当教員より
東京とは、都市とは、をテーマに何気なく見てきた風景から深層に留まっているモチーフを切り取っていった。慣れ親しんだ漫画を表現手法として用いているが、時空間の捉え方は自在で形式に囚われない。写真をも漫画に引き寄せた独自の空間は、断片性と重層性を持った独特の空気感をつくり出している。
彼女が称する「散歩漫画」は路上観察であり、自らの視点であると同時に誰もが記憶の中に持っている情景となる。そのために触発され共感する。
芸術文化学科名誉教授 今井良朗