Dialogue of Parts時計内部品、虫ピンParts of watch, insect pinH400 × W4800 × D230mm
冊子bookH200 × W250mm
時計としてのかたちを解くことで、時計部品の静謐な気配を伝えようと考えた。 文字盤や輪郭を取り去って、ブランドやデザインの見えないまっさらな状態へと還していく。ランダムなかたちが重なったり接したりすることなく、完全に独立した点として一定の間隔で整列し、線をなす。 そこには機能としてのかたちを超越した、なにか息づかいのようなものだけが立ちのぼっている。 川﨑萌子
精密に作られた物というのは大きさ以上の重量を持つことに気づかされる。実際の重さではなく、かたちの力が中心に向かって凝縮した存在の重さだ。そして時計の部品は、そのかたちに時を刻む動きが内包されているからだろうか、生き物のように個体の個性を放つ。今にも動き出しそうなかたち達が一本の線の上に整列している様子は、そこに時を切り取ったような静寂を生み出した。時計の内側に秘められた精緻な美しさを開いた作品である。 基礎デザイン学科教授 柴田文江
作者より
時計としてのかたちを解くことで、時計部品の静謐な気配を伝えようと考えた。
文字盤や輪郭を取り去って、ブランドやデザインの見えないまっさらな状態へと還していく。ランダムなかたちが重なったり接したりすることなく、完全に独立した点として一定の間隔で整列し、線をなす。
そこには機能としてのかたちを超越した、なにか息づかいのようなものだけが立ちのぼっている。
川﨑萌子
担当教員より
精密に作られた物というのは大きさ以上の重量を持つことに気づかされる。実際の重さではなく、かたちの力が中心に向かって凝縮した存在の重さだ。そして時計の部品は、そのかたちに時を刻む動きが内包されているからだろうか、生き物のように個体の個性を放つ。今にも動き出しそうなかたち達が一本の線の上に整列している様子は、そこに時を切り取ったような静寂を生み出した。時計の内側に秘められた精緻な美しさを開いた作品である。
基礎デザイン学科教授 柴田文江