茶室 -繭-Tea Room -Cocoon-
インスタレーション|アクリル毛糸、スチレンボード、木材、ペンキInstallation art|Acrylic woolen yarn, styrene board, wood, paintH2600 × W5100 × D4600mm
茶室とは非日常を体感するための大きな茶道具である。 私はゼミ室という日常空間に、茶室という非日常空間を出現させた。 もともとこの部屋には他の部屋にはない天窓がある。私はこの天窓からの光を活かすために糸を張り巡らせ、光の存在感を強く感じる空間をつくりあげた。天窓から吊った白い筒によって、畳に降り注ぐ光と茶室の天井高の操作を行っている。 この茶室を私が学生から社会人になるための最後の居場所として『繭』と名付け、お世話になった方々をもてなす茶会を開いた。 鈴木真知子
茶道をたしなむ作者が大学4年間の集大成として制作した茶室。新しい世界に飛び出す直前のサナギがまとう繭をモチーフに、無数の白い毛糸によって茶室とアプローチの路地を作り出した。天窓から筒状に下がった白い垂壁(コルビュジェの言う「光の大砲」)から茶席に自然光が注がれ、白い毛糸がその光を反射拡散させて、ゆらぎあるやわらかな場を形成する。路地から見ると茶室全体が光を孕んだ繭として感じられ、座すとその光に包まれる。 建築学科教授 高橋晶子
作者より
茶室とは非日常を体感するための大きな茶道具である。
私はゼミ室という日常空間に、茶室という非日常空間を出現させた。
もともとこの部屋には他の部屋にはない天窓がある。私はこの天窓からの光を活かすために糸を張り巡らせ、光の存在感を強く感じる空間をつくりあげた。天窓から吊った白い筒によって、畳に降り注ぐ光と茶室の天井高の操作を行っている。
この茶室を私が学生から社会人になるための最後の居場所として『繭』と名付け、お世話になった方々をもてなす茶会を開いた。
鈴木真知子
担当教員より
茶道をたしなむ作者が大学4年間の集大成として制作した茶室。新しい世界に飛び出す直前のサナギがまとう繭をモチーフに、無数の白い毛糸によって茶室とアプローチの路地を作り出した。天窓から筒状に下がった白い垂壁(コルビュジェの言う「光の大砲」)から茶席に自然光が注がれ、白い毛糸がその光を反射拡散させて、ゆらぎあるやわらかな場を形成する。路地から見ると茶室全体が光を孕んだ繭として感じられ、座すとその光に包まれる。
建築学科教授 高橋晶子