滝澤里穂

Takizawa Riho

紅の茶会
Tea ceremony in Beni

岩絵具、水干絵具、雲肌麻紙、墨
Mineral pigments, dyed mud pigments, kumohada mashi hemp paper, ink
H1940 × W3940mm

作者より

熱い紅茶を飲んでいると、胃の中にじんわりと温かな湖が広がってくる。それはまるで水が生まれ、植物が芽生え、新たな命が生まれる世界のようだった。感じた情景を筆に取り、私が息をしているこの場所を再認識したかった。

滝澤里穂

担当教員より

日常生活の中で台所のカップやポットなどの題材はセザンヌ以降の絵画のモチーフであると同時に様々な絵本の物語としても描かれてきた。滝澤はどちらかというと絵本のような物語性でそれらを取り上げ、そこに樹木などの様々なイメージを重ね、ドローイングすることで独自の重層的な画面を得ている。カップやポットは具体性を失いつつも別の物語を生み出すフォルムとして機能し今日的な物語性を持った表現となった。樹木のイメージも血管や身体を感じさせ魅力的だが、個人的には身体性を伴った筆触に強く惹かれている。

日本画学科教授 尾長良範