遠藤彩音

Endo Ayane

侃侃諤諤
outspoken

麻紙、岩絵具、箔
Hemp paper, mineral pigments, gold leaf
H1800 × W4550mm

作者より

「自分が正しいと思う事を包み隠さずに主張する事」
「都会」で生きる為には、自分の本音とは関係なく主張をし始めなければならない時があります。時折、何もない状態に苦痛や無意味さを感じると意欲や意思を放棄してしまいそうな気持ちになります。そんな混沌とした「都会」という場所が存在として伝承の中に存在しているが、個としての決まった形のない生物である「龍」と共通していると思いました。様々な生き方、考え方を持った人間が集まる「都会」で私達が日々、唸るように生きている様を表現しました。

遠藤彩音

担当教員より

絵具や水の流動性はコントロールしようとするとひどく厄介であるが、素材と行為を意識において表現すると頭の中で作り上げたちっぽけなイメージを超えた表情を作り出してくれる。遠藤の作品から感じるのもイメージを超えた現実である。小さな形体の増殖や描く行為の重なりから始まりの「都市」からのイメージを超えて絵画の魅力に溢れた現実を生み出している。小宇宙という言葉を思い出した。

日本画学科教授 尾長良範