赤木音

AKAGI Non

うつわのオンラインセレクトショップの企画
Planning an online select shop for tableware

プレゼンテーション|紙、木製棚、漆器、陶器
Presentation | Paper, wood shelf, lacquerwares, potteries
企画書|H297 × W210mm
パネル|H297 × W420mm、H1030 × W728mm
棚|H1000 × W1830 × D300mm

作者より

食器の「うつわ」を専門に取り扱うオンラインのセレクトショップを企画しました。きっかけは、コロナの影響により、家で過ごす時間が増えたことで、家での暮らし方や家の中で使う物に対して意識を向けるようになったことです。その中でも「うつわ」を選んだのは、私のこれまでの人生と深い関わりのあるものであり、うつわがもたらす暮らしの豊かさを理解しているからこそ、その魅力やうつわがもたらす恩恵を、多くの人に暮らしの中で使って感じてもらいたいと考えたからです。しかし、現代のうつわの買い物には手軽さや気軽さに欠けているように感じました。このことから、うつわを専門に扱うセレクトショップをEC化することで、気軽に自由にうつわを購入できるうつわのお店を企画しようと考えました。また、ショップ内にうつわの作られた背景やそのストーリーなどがわかる情報、作家に対して行ったインタビューを記事化し、読み物コンテンツとして掲載することで、うつわの本質的な部分を消費者が買い物をする中で理解できるプロセスを構築しました。そして、ショップ内で多種多様なイベントを企画し、多角的な視点から工芸業界やものづくりの世界、産地の活性化と支援に繋げていく、サポーターとしての役割を担う存在として活動を行うショップです。うつわを購入し、暮らしの中で使ってもらうことで「うつわ」だけでなく「うつわのある暮らし」を提供するショップです。ショップで扱ううつわは、作家による手工芸の作品や、メーカーによるプロダクト製品など、幅広く扱うメイドインジャパンのうつわを提供します。
企画に伴い、輪島塗作家の協力のもと、輪島塗のうつわのアーカイブや作家に行ったインタビュー記事を掲載するWEBサイトを制作しました。また、輪島塗作家の作品や、実際にセレクトしたうつわを展示しました。

赤木音

担当教員より

芸術文化学科の方針にある「アートと社会をつなぐ」その方法の一つとして、アート性の高いうつわをオンラインで広めることを目的にした企画である。緻密な事前調査とそのデータ集積方法、更にはWEBサイト作成によって、実に説得力のあるプランの提示になった。アートによる新たなライフスタイル創造のために、作家視点から販売視点まで、モノとコトのデザインを総合したプランに強い力を感じる。

芸術文化学科教授 楫義明