佐野悠斗

SANO Yuto

山田正亮《Work.C》シリーズの研究 —ストライプ絵画の表現と受容の観点から—
A Study of Yamadamasaaki “Work.C”series: From the perspective of the expression and its acceptability by society of stripe paintings

論文|112ページ(32,734字)

作者より

本論文は、抽象画家の山田正亮の作品群《Work.C》シリーズにおけるストライプ絵画について表現及び社会的受容の観点から分析を行い、美術史上の位置付けと社会的意義を考察したものである。また、教育題材としての当作品群の活用について、教育実習での鑑賞ワークの実践を元に考察を行なった。結果として、当作品群は画家の制作体系の軸であり、モダニズム的芸術性を持っていたが、社会的には未だ知名度の低い段階にあった。教育的観点からは、当作品群の多様な色彩や抽象表現が子どもの感性を大いに広げていたことが分かった。

佐野悠斗

担当教員より

本研究は、戦後に抽象画家として活動し、国内外での評価を得た山田正亮について、山田が独自の絵画観を展開した《Work.C》シリーズに焦点を鋭く絞り込み、作品・文献調査を中心に表現の特質を考察し、反復的プロセスを見出すことに成功した。さらに、本作の受容の側面にも視野を広げ、美術関係者の評価の特性を踏まえ、学校教育における鑑賞の展開の可能性を提示したことは、美術史研究に留まらない作品の社会との接続の意識であり、高く評価した。

芸術文化学科准教授 春原史寛