千里浜へつづく道Chirihamahetuzukumichi
隔てているHedateteiru
ブロンズH1500 × W410 × D410mm、H400 × W1500 × D900mm
私は人に疑念を持っている。私自身も含めて、人という存在は何なのか、目で見えているものだけが本当の人の姿なのか、これらの疑いを晴らすために私は人をつくる。 バイクで道を走る爽快感、新しい景色を目撃した時の感情の動き、このような自分の中にある未知の感覚を表すことで、人について少し知ることができる気がする。 佐々木里桜
ある人物の頭部が塑造とブロンズ鋳造によって形作られる。その塊には、作者が見た過去の風景がひそやかに息づいている。風と光の揺らめきが、目には見えない景色をそっと浮かび上がらせるようだ。作者がある景色と一体となったリアリティを、塑造の手の動きと鋳型に込めた意識として、風景の記憶のように深く刻み込み、その痕跡が像の表面に穏やかに宿る。その塊が持つ静けさは、空気の香りや微かな音、光の移ろいをも暗示し、静かに語りかける。一瞬でありながら永遠にも感じられるその時間には、作者の体験が静かに響き、見る者はその風景を追い、感じ、そして交わる。 彫刻学科教授 保井智貴
作者より
私は人に疑念を持っている。私自身も含めて、人という存在は何なのか、目で見えているものだけが本当の人の姿なのか、これらの疑いを晴らすために私は人をつくる。
バイクで道を走る爽快感、新しい景色を目撃した時の感情の動き、このような自分の中にある未知の感覚を表すことで、人について少し知ることができる気がする。
佐々木里桜
担当教員より
ある人物の頭部が塑造とブロンズ鋳造によって形作られる。その塊には、作者が見た過去の風景がひそやかに息づいている。風と光の揺らめきが、目には見えない景色をそっと浮かび上がらせるようだ。作者がある景色と一体となったリアリティを、塑造の手の動きと鋳型に込めた意識として、風景の記憶のように深く刻み込み、その痕跡が像の表面に穏やかに宿る。その塊が持つ静けさは、空気の香りや微かな音、光の移ろいをも暗示し、静かに語りかける。一瞬でありながら永遠にも感じられるその時間には、作者の体験が静かに響き、見る者はその風景を追い、感じ、そして交わる。
彫刻学科教授 保井智貴