白景white sceneryガラス|フュージング、サギング、サンドブラストGlass|Fusing, sagging, sandblastH150 × W1100 × D500mm
1mmにも満たない薄いガラスが熱によって変形すること。 のび、ちぎれ、穴が開くこと。 その作為的には作れない自然に生まれた表情が美しいと思いました。 実験や失敗を繰り返しながらガラスという素材と戦う中で生まれたかたちです。 五十嵐桃子
「白景」は細かなガラスの粉を板の上に振りかけ、電気炉の熱(750℃)で溶かして一枚の非常に薄い(1mm以下)ガラスの板を作ることから始まります。その板を楕円状に穴の空いた断熱板の上に置き、再び熱をかけていきます。 ガラスは600℃以上になると軟化して板は楕円に沿って徐々に沈み始めます。 この作品はこの過程において、何度となく時間や温度の調整を行い極薄のガラスが重力に対してどのように影響されるのかを観察し、ガラスが展開する表情を見つけ、捉えた作品です。構造的な課題は残すものの、極限の薄さが作るガラスの表情は脆さではなく、「しん」とした静寂な空気感の中に何か強い意志を思い起こさせます。 工芸工業デザイン学科教授 大村俊二
作者より
1mmにも満たない薄いガラスが熱によって変形すること。
のび、ちぎれ、穴が開くこと。
その作為的には作れない自然に生まれた表情が美しいと思いました。
実験や失敗を繰り返しながらガラスという素材と戦う中で生まれたかたちです。
五十嵐桃子
担当教員より
「白景」は細かなガラスの粉を板の上に振りかけ、電気炉の熱(750℃)で溶かして一枚の非常に薄い(1mm以下)ガラスの板を作ることから始まります。その板を楕円状に穴の空いた断熱板の上に置き、再び熱をかけていきます。
ガラスは600℃以上になると軟化して板は楕円に沿って徐々に沈み始めます。
この作品はこの過程において、何度となく時間や温度の調整を行い極薄のガラスが重力に対してどのように影響されるのかを観察し、ガラスが展開する表情を見つけ、捉えた作品です。構造的な課題は残すものの、極限の薄さが作るガラスの表情は脆さではなく、「しん」とした静寂な空気感の中に何か強い意志を思い起こさせます。
工芸工業デザイン学科教授 大村俊二