小林絵里佳

Kobayashi Erika

Formation Ⅱ ―Impact―

アルミニウム
Aluminium
H1500 × W2150 × D2000mm

作者より

2つが1つになる。
その「影響」はどの様にして起きたのか。
受け入れたのか、無理矢理なのか、常にこの物語は多様に変化するだろう。
人の内外的な動きを抽象的構造体にする事で起こる思考の多様性を見てみたい。

小林絵里佳

担当教員より

アルミニウムのパイプを格子状に構成して、直方体とそれを斜めに貫通する円筒が作られている。シンプルな造形的秩序を持つこの二つのユニットの交差が輪郭の歪みと伸びを仕組み、そこに人々の視線を引きよせる。作品のスケールは、作者の身体によって力強く定義されているのだろう。表面の光沢と材料の断面が示す軽い質感が、堅牢なフォルムと真摯に結合して、美しい諧調を生みだしている。作者はアルミニウムに3年生の時から向き合い、卒業制作において新たな地平を切り開いてみせた。

彫刻学科教授 黒川弘毅