クリップと海の中Binder clip ーCreatures living in the seaーダブルクリップ、ステンレスワイヤー、鉄Binder clip, stainless wire, steelH4000 × W3000 × D2300mm
本来の使用用途にとらわれず、物の長所を観察したことにより制作に至れた。挟む接合と引っ掛ける接合の2種類の接合により、生物の質感、弾塑性構造までも再現している。 挟幅15mmのクリップのみを使用し、クリップの力だけで、最大1.6m、20kgの造形を成立させることができているのは、建築学科で学んだ建築の構造形式を適用しているからである。 これは美大の建築学科だからこそ完成した、新たな造形法である。 眞下智基
この作品は単なるダブルクリップによる造形ではない。建築土木における構造形式を再考するためのヒントが多く隠されている。構造形式には、シェル構造、キールアーチ構造、ケーブルネット構造など、自然界の動植物からヒントを得たものが数多く存在する。この作品はそれらの構造形式を水中生物に回帰させ、造形を試みたものであるが、そこではどのような構造形式が再現されているだろうか。構造形式の変革、進化を予感させる意欲的な作品である。 建築学科教授 小西泰孝
作者より
本来の使用用途にとらわれず、物の長所を観察したことにより制作に至れた。挟む接合と引っ掛ける接合の2種類の接合により、生物の質感、弾塑性構造までも再現している。
挟幅15mmのクリップのみを使用し、クリップの力だけで、最大1.6m、20kgの造形を成立させることができているのは、建築学科で学んだ建築の構造形式を適用しているからである。
これは美大の建築学科だからこそ完成した、新たな造形法である。
眞下智基
担当教員より
この作品は単なるダブルクリップによる造形ではない。建築土木における構造形式を再考するためのヒントが多く隠されている。構造形式には、シェル構造、キールアーチ構造、ケーブルネット構造など、自然界の動植物からヒントを得たものが数多く存在する。この作品はそれらの構造形式を水中生物に回帰させ、造形を試みたものであるが、そこではどのような構造形式が再現されているだろうか。構造形式の変革、進化を予感させる意欲的な作品である。
建築学科教授 小西泰孝