立つ人Standing Person楠Camphor treeH1200 × W1600 × D1100mm
跡Trace墨汁、綿、布、垂木、ベニヤ板Ink, cotton, cloth, rafter, plywoodH2000 × W900 × D150mm
さまざまな上手く言葉にできなものが絡み合って出来上がる空間と私。それを留めておきたいと思っても難しい。何か形にして残しておきたい。 寺島千尋
木材の塊を寄せ接いだ箱状の器が横になって力強く存在している。空洞を穿ったその内側に棒のような人が立っている。“人”は作者を拘束してきたテーマであるが、作者が感じたいと願ったのは、堅牢な外郭の内で人の発する儚い響きだろう。平らな痕跡は、時間を積み重ねて繰り返し印象されて、身体のひずんだ階調を無闇に奏でている。定まらない気分が、よそよそしい肉体を強引に引き寄せて、何かを断言しようとしている。 彫刻学科教授 黒川弘毅
作者より
さまざまな上手く言葉にできなものが絡み合って出来上がる空間と私。それを留めておきたいと思っても難しい。何か形にして残しておきたい。
寺島千尋
担当教員より
木材の塊を寄せ接いだ箱状の器が横になって力強く存在している。空洞を穿ったその内側に棒のような人が立っている。“人”は作者を拘束してきたテーマであるが、作者が感じたいと願ったのは、堅牢な外郭の内で人の発する儚い響きだろう。平らな痕跡は、時間を積み重ねて繰り返し印象されて、身体のひずんだ階調を無闇に奏でている。定まらない気分が、よそよそしい肉体を強引に引き寄せて、何かを断言しようとしている。
彫刻学科教授 黒川弘毅