森陽平

作者より

3DCG空間内であるオブジェクトを多面的にレンダリングし、その画像を素材としてフォトグラメトリを行う。その結果出力されるオブジェクトをレンダリングし再びフォトグラメトリで出力する。この過程を繰り返し行い生成された像と、その像の形状から生成した音で構成された実験映像です。

森陽平

担当教員より

フォトグラメトリはCG技法のひとつ。写真を大量撮影し、建物等の立体を3Dデータに取り込む。リアル空間での技法を、バーチュアル空間に持ち込み、CGのテンプレート、スタンフォードウサギに再帰的に適用する。モデルの輪郭は反復のプロセスにより溶解する。点と線、デジタルの符号、原初的な形への遡及旅。主観を排除した極北の映像と音を生成するアクチュアルな実験を森陽平は遂行し、映像のポシブルを浮かび上がらせた。

映像学科教授　三浦均