テイ ハクロウ

CHENG Bailang

Across the waters

コンピュータプログラム|プロジェクター、スピーカー、Arduino、心拍センサー、Webカメラ、ほか
サイズ可変

作者より

身体の物理的状態の変化を可視化・定量化する技術により、感情はある程度客観的に推定される。感情の多義性や伝達における曖昧さの必要性という観点から、生体情報センシングによる感情推定結果を実世界に具象化した。複数の表現要素は感情のゆらぎによって相互的に作用し、心が外部に接続しているような空間を構成する。

テイ ハクロウ

担当教員より

本研究は、複数のセンサーから取得した情報を元にシステムが閲覧者の感情を推定し、その感情を動的な映像と⾳で鑑賞することができるインスタレーション作品である。本研究では、「テクノロジーによって感情が推測される」というこれからの社会において、⾃分⾃⾝も理解していない⾃⾝の感情を表現の形で外部化するとき、そこに起こる⾃⼰認識とのずれと、それによる⾃⼰帰属感の低さの探索という意欲的な試みを⾏っている。体験型の作品としての完成度と主に、今後デザインを通じた研究(Design through Research)としての発展が期待される。

クリエイティブイノベーション学科教授 ⻑⾕川敦士