森島洸

MORISHIMA Ko

Three Types of the Construction from the Origin. ─Construction of degeneration─

液晶ディスプレイ、ポスター、ほか
サイズ可変

作者より

植物の形をとりこみ、三つの手法で「退行を構築」しました。取り込んだ元の形をもちいて変形するという制限の中、ゆるやかにそれを壊し、別の生命のような形に再構築しました。
実在しない虚構の退行を作ることで、変化し続けているので捉えることはできない、人の手が及ばない一瞬や生命のようなものを自分の中に浮かび上がってきた架空の新しい生命の形として再構築しています。

1.Discopy-反反復-:完全には複製され得ないものを何度も複製することで、次第に原形が失われていく退行。
2.Deviation-逸脱-:ある変数を与え続けることで、形が特定の方向へと偏向・逸脱していく退行。
3.Deconstruction-脱構築-:構造を壊しながら異なる構造を創造していく。

森島洸

担当教員より

生命の循環過程のうち「退行」に着目した研究。秀逸な点は、退行を以下の3つに分類した点である。
1.Discopy-反反復-:完全には複製され得ないものを何度も複製することで原形が失われていく過程。
2.Deviation-逸脱-:ある変数を与え続けることで、形が特定の方向へと偏向・逸脱していく過程。
3.Deconstruction-脱構築-:構造を壊しながら異なる構造を創造していく過程。
ここでは植物が対象として選ばれたが、植物は生命の隠喩だ。原形とは異なるものになり果てるとしても、それを新たな生成の過程として捉えることはできる。これはその試みの一つである。

基礎デザイン学科教授 原研哉