AIがつくる、あなたの「記憶」Your AI-Generated Diary: Memories Rewritten
コンピュータプログラム|プロジェクタ、PC、タブレット、サーマルプリンター、感熱紙サイズ可変
爆発的な勢いで普及を続ける生成AIは、 私たち人類にどのような影響を与えていくのだろうか。 本来、日記を書くという行為は、自分自身の記憶や感情と対峙し、主体的に「私」を記録する営みである。しかし、AIにこの役割を委ねるとき、私たちの主体性はどこへ向かうのか。 日記でさえも機械が「書き残す」時代において、自分自身の記憶やアイデンティティは曖昧になり、どこからどこまでが「自分」なのか、その境界が揺らいでいく。 本展示は、AIに「日記」を書かせるという矛盾を通じて、人間にとっての主体性や記憶の意味を問い直す試みである。便利さや効率性がもたらす恩恵の一方で、私たちは何を失い、何を新しく得るのか。未来のテクノロジー時代を生きるうえで、私たちは「自分」という存在をいかに捉え、どのように保っていくべきなのだろうか。 中本八尋
本作品は、鑑賞者自身の画像と日常の写真をもとにAIが推測のもと鑑賞者の日記を生成する。生成された日記は思い当たるところもあり、こんな見方もあるのかと気づかせてくれる面もある。AIが生成する日記は違った生き方もあるのかも知れないと、新たな可能性を開いてくれるものだ。AIとどのように向き合うかは人間にとって今後大きな課題となる。本作品はそんなAIとの向き合い方の新たな地平を示すものである。 クリエイティブイノベーション学科教授 岩嵜博論
作者より
爆発的な勢いで普及を続ける生成AIは、
私たち人類にどのような影響を与えていくのだろうか。
本来、日記を書くという行為は、自分自身の記憶や感情と対峙し、主体的に「私」を記録する営みである。しかし、AIにこの役割を委ねるとき、私たちの主体性はどこへ向かうのか。
日記でさえも機械が「書き残す」時代において、自分自身の記憶やアイデンティティは曖昧になり、どこからどこまでが「自分」なのか、その境界が揺らいでいく。
本展示は、AIに「日記」を書かせるという矛盾を通じて、人間にとっての主体性や記憶の意味を問い直す試みである。便利さや効率性がもたらす恩恵の一方で、私たちは何を失い、何を新しく得るのか。未来のテクノロジー時代を生きるうえで、私たちは「自分」という存在をいかに捉え、どのように保っていくべきなのだろうか。
中本八尋
担当教員より
本作品は、鑑賞者自身の画像と日常の写真をもとにAIが推測のもと鑑賞者の日記を生成する。生成された日記は思い当たるところもあり、こんな見方もあるのかと気づかせてくれる面もある。AIが生成する日記は違った生き方もあるのかも知れないと、新たな可能性を開いてくれるものだ。AIとどのように向き合うかは人間にとって今後大きな課題となる。本作品はそんなAIとの向き合い方の新たな地平を示すものである。
クリエイティブイノベーション学科教授 岩嵜博論