AURA 光をうつすレンズ
アルミニウム、レジン、PLA、ガラス、CNC、3Dプリント
本体|H117 × W96 × D96mm、H120 × W80 × D80mm、H88 × W80 × D80mm、H107 × W80 × D80mm、H103 × W80 × D80mm
写真|H277 × W420mm(20点)
AURA 光をうつすレンズ
アルミニウム、レジン、PLA、ガラス、CNC、3Dプリント
本体|H117 × W96 × D96mm、H120 × W80 × D80mm、H88 × W80 × D80mm、H107 × W80 × D80mm、H103 × W80 × D80mm
写真|H277 × W420mm(20点)
作者より
現在の写真は、シャープさや緻密な表現を追い求める中で、「正確で均一な美しさ」という価値を確立し、誰もが簡単に美しい写真を撮れるように発展してきた。
また、それらに加えられる自由な脚色は、創造としての世界観を作り出せるようになった。一方で、写真を撮る行為そのものが持つ美しさや儚さ、自らの意図の外側を感じる機会が失われているのではないだろうか。
そこで私は、写真を撮ることの根本に立ち返り、視覚情報を正確に写し撮ることではなく、この世界を「光」として記録し解釈する行為と再定義。
光の屈折、揺らぎ、干渉が生む一瞬の輝きを捉え、光そのものを「被写体」として捉える、5つのレンズを制作した。
和泉樂
担当教員より
この作品は、光がレンズを通過する際に生じるさまざまな現象に着目し、5種類のレンズを設計・デザインしたものです。
一般的なカメラレンズは、被写体を美しく撮影するために、複数のレンズを組み合わせ、光学的な負の影響を抑えるように設計されています。しかし、本作品では、そうした負の影響も含め、さまざまな光の現象を捉えることに注目しました。
和泉君は、レンズを分解・組み替えながら独自に解析を行い、レンズや内部構造を設計。さらに、実際に撮影を重ねながら設計を磨き上げていきました。
技術的に完成度が高まっているレンズの世界に、新たな価値観から切り込み、独自の提案を行っている、非常にレベルの高い作品です。
工芸工業デザイン学科教授 田中桂太