Tartaruga
PLA、UVレジン、アクリル板、3DプリントH260 × W615 × D350mm
ポケットに好きな物を詰め込んで目的もなく手ぶらで歩き回る楽しさ。 それは効率化された移動社会で忘れかけていた感覚。車体の大きさや価格などでヒエラルキーが決まる既存のクルマから解き放たれた小さなクルマ。 少しでも大きくて高そうに見せようとするデザインとは違う。構成要素を単純化し、内と外を四角く区切っただけ、でもなんだか乗り込みたくなる楽しさ。移動のシンプルな楽しさをもっと広げるクルマ。 金子宝
現在のクルマの半分程度の寸法に収めた都市内で使うモビリティの提案である。ローマ市で実際に小型モビリティを運転した作者自身の体験も活かし、従来の延長ではなく、ゼロから条件を積み上げて考え出された姿は魅力的で楽しい。走りの方向性を敢えて主張せず、前後対称のパネルから構成される造形は明快で、また軽やかな点が良い。細部からCMFまで丁寧に考えられた作品は従来のデザインから一つ抜けた方向を示し、秀逸な提案と言えよう。 工芸工業デザイン学科教授 稲田真一
作者より
ポケットに好きな物を詰め込んで目的もなく手ぶらで歩き回る楽しさ。
それは効率化された移動社会で忘れかけていた感覚。車体の大きさや価格などでヒエラルキーが決まる既存のクルマから解き放たれた小さなクルマ。
少しでも大きくて高そうに見せようとするデザインとは違う。構成要素を単純化し、内と外を四角く区切っただけ、でもなんだか乗り込みたくなる楽しさ。移動のシンプルな楽しさをもっと広げるクルマ。
金子宝
担当教員より
現在のクルマの半分程度の寸法に収めた都市内で使うモビリティの提案である。ローマ市で実際に小型モビリティを運転した作者自身の体験も活かし、従来の延長ではなく、ゼロから条件を積み上げて考え出された姿は魅力的で楽しい。走りの方向性を敢えて主張せず、前後対称のパネルから構成される造形は明快で、また軽やかな点が良い。細部からCMFまで丁寧に考えられた作品は従来のデザインから一つ抜けた方向を示し、秀逸な提案と言えよう。
工芸工業デザイン学科教授 稲田真一