踏切railroad crossingカンヴァス、油絵具Canvas, oil paintH1400 × W3000mm
歩道橋pedestrian bridgeカンヴァス、油絵具Canvas, oil paintH1400 × W3000mm
ヒサシeavesカンヴァス、油絵具Canvas, oil paintH3000 × W1400mm
心に残った風景をその要素を抽出して描いています。 10年と少しの間、毎朝犬の散歩をするのが日課でした。 冬は夜明け前の凍てつく空気の中、雪をかき分けて犬を散歩させていました。自然は大きく厳しいものです。そのことを過度に称賛するのではなく、また悲観することなく、当たり前のこととして受け止め、コツコツと生活していきたいです。 井上真友子
井上は様々な支持体や描画材を使いながら、具体的な外界、風景をモチーフとして作品を展開してきた。見たいものは外界の表層的な有り様を超えて、そこに存在する眼に見えない何かである。それを抽出し具現化するために、井上は思い切り身体を動かし絵の具という物質を突き放すように使う。コントロールしようとするがしきれない絵の具は、意図と偶然の間で、絵画を作者の内面でも世界の深奥でもない絵画そのものへと導く。自己の内面と向き合い、身体のエネルギーを集め、世界の不思議や謎を強く感じ吸い込みながらも、描き始めるその瞬間すべて忘れ、ただ一回こっきりの行為として描かれた作品に出会う時、見たいものは自己でも世界でもない新しくこの世に生み出された絵画そのものであることに気づくのだ。 油絵学科教授 樺山祐和
作者より
心に残った風景をその要素を抽出して描いています。
10年と少しの間、毎朝犬の散歩をするのが日課でした。
冬は夜明け前の凍てつく空気の中、雪をかき分けて犬を散歩させていました。自然は大きく厳しいものです。そのことを過度に称賛するのではなく、また悲観することなく、当たり前のこととして受け止め、コツコツと生活していきたいです。
井上真友子
担当教員より
井上は様々な支持体や描画材を使いながら、具体的な外界、風景をモチーフとして作品を展開してきた。見たいものは外界の表層的な有り様を超えて、そこに存在する眼に見えない何かである。それを抽出し具現化するために、井上は思い切り身体を動かし絵の具という物質を突き放すように使う。コントロールしようとするがしきれない絵の具は、意図と偶然の間で、絵画を作者の内面でも世界の深奥でもない絵画そのものへと導く。自己の内面と向き合い、身体のエネルギーを集め、世界の不思議や謎を強く感じ吸い込みながらも、描き始めるその瞬間すべて忘れ、ただ一回こっきりの行為として描かれた作品に出会う時、見たいものは自己でも世界でもない新しくこの世に生み出された絵画そのものであることに気づくのだ。
油絵学科教授 樺山祐和