森田可子

Morita Kako

EAT

インスタレーション|キャンバス、油絵具
Installation art|Canvas, oil paint

作者より

食べもの、食べること、食欲に興味があります。普段感じている食べることへの怖さや魅力、食に対する様々な意識を元に大量のドローイングや油絵を制作します。気持ち悪いと美味しそうの間のイメージ。

森田可子

担当教員より

美味しいものを食べたくて、ケーキやサンドイッチを描き出したのがきっかけとなって、実に多くのドローイングやらタブローが、その食欲と比例するように作られている。それらは線だけで描き飛ばしたものもあり、執拗に絵の具を塗り重ねたものもあるが、どれも筆致には荒々しい勢いがあり、純粋に欲望を忠実に絵の具に託したような強さと激しさを持った絵画作品である。近作でモチーフが判別できない作品となってからも、その豊かな感性はますます凄みをおび、絵を描く面白さに目覚めたようなその絵の具の表情は、排出のカタルシスとも言える爽快感を観るものに与えてくれる。

油絵学科教授 水上泰財