菊池彩水

Kikuchi Ayana

PLEASE TAG

タグ|アクリル、布、ラベルシール
Tag|Acrylic resin, cloth, label
H205 × W55 × D8mm × 45点

映像、WEB
Video
4min48sec

作者より

障害者の方も病気の方も怪我の方も妊婦の方もそうじゃなくても。
彼らにとって共通して必要なこととは何なのでしょうか。
それは、周囲に自分の状態を知らせることだけではなく
「困っているので、このようにしてください。」とお願いをすることでした。
PLEASE TAGの役割はシンプルです。
どう助けてほしいかを本人がメッセージにして書き、表示する。
「お願いします」のコミュニケーションを助けます。

菊池彩水

担当教員より

都市化され匿名化された視覚優位の社会では、人を見た目で判断してしまう。菊池さんは外見からはわかりにくい障害がある当事者としてこのバリアをずっと感じていた。障害者の就学就労が広がる一方で既存のマークの課題は何だろう、難病患者の会に参加し意見を交わした。彼女は「自分でメッセージを書く」というシンプルな仮説から試作品をつくり、twitterなどで発信。すると予想を上回るほどの当事者からの切実な反響があった。それらの声を活かしたプロダクトの改良とウェブサイトのデザインをすすめた。その結果、PLEASE TAGは障害の種類を選ばない。当事者の意識や態度を変えることになる。彼女のもとにはこれを使いたいという声がいまもたくさん届いている。

視覚伝達デザイン学科教授 齋藤啓子