ありのままの…etc
Let it go Let it go…etc
18時
6:00 pm
My precious
My precious
居た居た
There you are
エラー
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インスタレーション|油絵具、アクリル絵具、クレヨン、綿布、板、ナイロン、紙、塩ビパイプ、物干し竿、プラスチックポール、アクリル板
Installation art | Oil paint, acrylic, crayon, cotton, wood board, nylon, paper, PVC pipe, laundry pole, plastic pole, acrylic board
可変 ×5点
作者より
街を歩いて気になった人々を描いています。例えば、クラブハウスで踊る人のあけすけなポーズや道端でただしゃがみ続ける人など、人のいつもと違った行動や風変わりな人に魅力を感じるので、それを誰かに話して聞かせるつもりで制作しています。
展示に関しては、彼らに《出会す》ようなものにしたいと考えていたので、物干し竿から絵を吊り下げるなど、絵を木枠に貼らず、あちこちに作品を置く形式を取りました。日常、木枠に貼られた絵画のように安定した規格の中で彼らを目撃することは稀だという思いもあります。
またこの先、都市の人々を描いていけば今の社会を表現することにもなるのではないかとも考えています。
清原啓
担当教員より
清原の絵画は、友人や行きつけの店の店員、クラブハウスで踊る海外旅行客、また彼女が街中を歩いていて目撃した人など、生活する中で気になったものを描いている。自販機の前で屈んでいる男性に何度も遭遇したのか、異なる場所で同じ体勢の姿が描かれた絵が複数枚ある。現代では、気になったものをカメラで撮影することが一般化されているが、清原は写真に頼らず記憶を頼りに絵を描く。なぜならば、彼女が目を留めるものは、カメラを被写体へ向けたら失われてしまうような対象であるからだ。そのためか、描かれた絵は写真のような画一的な画面にはなっておらず、作者は気づいたことを次々と付け加えることにより、画面を変形させる。《居た居た》では、木枠からキャンバスを外し、壁面から鑑賞者の足元までキャンバスは伸びてきて、そこに描かれた道路と鑑賞者が立たされている足元までが、地続きになっている。清原が都市の中で人と遭遇するその瞬間に「鑑賞者をどのように出会わせるのか」という問いによって、この絵は構成されている。
油絵学科教授 小林耕平