神話博物誌Mythic Natural history本|紙、革Book | Paper, leatherH370 × W260mm
私は、「世界を作ったプロセスを記述した創世神話」を「黄金期である18世紀から19世紀の博物誌」の形態を用いて、編集することを試みた。 神話と博物学は相反しているように思えるが、一方で近しいものでもあった。キリスト教が信仰される中で博物学は、神が創った世界を知る行為であり、神に近づく行為として、宗教的行為の一環であったのである。 メディアは違うが近しい性質を持った両者の結びつきを、本書によって感じてほしい。また、世界中の神話を博物的にまとめた本書は、人類の根源的な自然への考え、そして想像力とはどんなものなのかを知る助けとなるだろう。 西島明日香
西島さんは最初のテーマは「19世紀ぐらいのイギリスあたりの文筆家?」という曖昧なものだった。しかしそこから文献を読みまくった。毎週数冊ずつの書籍を読み、博物学、進化論、最後は神話まで世界が広がり、頭の中を充実させ具体化していった。しかし、そのようにしてできた作品のコンセプトを包含し、凌駕するほどの質感を見せたのはそこに添える各動物のイラストレーションである。1年かけていろいろな理論や手法を調査してコンセプトを熟成し、それを補完するとてもレベルが高いイラストレーション。これらの力が彼女によって結集され、最終的に非常に質の高い作品となった。 視覚伝達デザイン学科教授 古堅真彦
作者より
私は、「世界を作ったプロセスを記述した創世神話」を「黄金期である18世紀から19世紀の博物誌」の形態を用いて、編集することを試みた。
神話と博物学は相反しているように思えるが、一方で近しいものでもあった。キリスト教が信仰される中で博物学は、神が創った世界を知る行為であり、神に近づく行為として、宗教的行為の一環であったのである。
メディアは違うが近しい性質を持った両者の結びつきを、本書によって感じてほしい。また、世界中の神話を博物的にまとめた本書は、人類の根源的な自然への考え、そして想像力とはどんなものなのかを知る助けとなるだろう。
西島明日香
担当教員より
西島さんは最初のテーマは「19世紀ぐらいのイギリスあたりの文筆家?」という曖昧なものだった。しかしそこから文献を読みまくった。毎週数冊ずつの書籍を読み、博物学、進化論、最後は神話まで世界が広がり、頭の中を充実させ具体化していった。しかし、そのようにしてできた作品のコンセプトを包含し、凌駕するほどの質感を見せたのはそこに添える各動物のイラストレーションである。1年かけていろいろな理論や手法を調査してコンセプトを熟成し、それを補完するとてもレベルが高いイラストレーション。これらの力が彼女によって結集され、最終的に非常に質の高い作品となった。
視覚伝達デザイン学科教授 古堅真彦