河島有理

KAWASHIMA Yuri

他者が絡み合う暮らし
Living in which others are intertwined

プレゼンテーション|スチレンボード、 厚紙、バルサ板、ほか
模型|H1734 × W1090 × D428mm、H495 × W490 × D70mm

作者より

「プライベート性」とは住宅を構成する重要な要素であるが、外界との接触を断つことのみがそれを確保する操作ではなく、むしろ「他者」の存在を感じてこそ成立するものだと考える。特に、人口の集中している都市においては周りに溢れる人の気配を遮断しながら暮らすことは豊かな生活につながらないのではないだろうか。
本設計では他者の気配を暮らしの中に引き込むことで、豊かな孤独やささやかな交流を楽しめる住まいを提案する。

河島有理

担当教員より

都市の豊かさとは様々な気配を感じながら豊かな「孤独を楽しむ」空間と解釈し、集合住宅に店舗等の公共的な空間を挿入することで、流動的な気配を呼び込み、住人を含む他者との間にフラットな関係性を築く集合住宅・店舗・公共の複合施設の提案である。敷地は早稲田駅に近い公園が隣接するカギ型に残された変形地に計画した。住人と他者、街からの距離を様々な関係性から生み出そうするリアリティのある提案で、模型が見せるスケール感のある空間も評価された。

建築学科教授 持田正憲