水藤琴乃

SUITOH Kotono

あやとり進化大系
On the Origin of String Figures

石膏、毛糸、液晶ディスプレイ
模型|各H150 × W300 × D80mm(10点)
映像|6分00秒

作者より

あやとりは世界各地に存在する原始・普遍的な遊びである。しかし、衰退の一途を辿っている文化でもある。そこで、あやとりの要素を「形状」「機能」「目的」に大別し、特に「機能」たる手続きの分析をグラフィクス化、指の動作の静的な表記法を提案する。これらはあやとりという体系を進化させる試みであり、その全てが一堂に会した大系である。
様々な人の手を渡り楽しまれてきた文化が、貴方の手にも受け継がれますように。

水藤琴乃

担当教員より

この作品は、卒業制作の側面と、卒業研究の側面の両方を備えている。
あやとりにおける指の動きの表記法を新たに提案しているが、あやとりを超えて汎用的な場におけるそれを包含する可能性を秘めている。
また、今回の取り組みでは、世界のあやとりを分析するところから始めているが、そのなかで地方ごとの特徴を浮きだたせることもしている。
修士課程に進学する水藤さんの、今後の研究成果に期待したい。

デザイン情報学科准教授 井上尚司