“boîtes en bois”は、OPEN/CLOSEという1つのテーマに着目することで、針の穴を通したような絶妙なデザイン的魅力と、工芸としての技術力に裏付けられた精度が機能的に使われている魅力を併せ持っている。また、このような技術力が必要とされる作品は、作者が作品に入り込み過ぎて客観性を失いがちだが、この作者は自分の作品を客観的に捉えることで“音”という要素に気付き、シンプルな映像によってその要素を明瞭に伝えることで、この作品の魅力を何倍にも表現できているというプレゼンテーション力も高く評価された理由となっている。
作者より
まる、さんかく、しかく。すーっと滑り、ぐるっと回転、ぺろっとめくれて、かこっと閉まる。木目の温もり、心地の良い音。手で触れるのが楽しい木の箱で、形遊びをしてみました。
谷本風花
担当教員より
“boîtes en bois”は、OPEN/CLOSEという1つのテーマに着目することで、針の穴を通したような絶妙なデザイン的魅力と、工芸としての技術力に裏付けられた精度が機能的に使われている魅力を併せ持っている。また、このような技術力が必要とされる作品は、作者が作品に入り込み過ぎて客観性を失いがちだが、この作者は自分の作品を客観的に捉えることで“音”という要素に気付き、シンプルな映像によってその要素を明瞭に伝えることで、この作品の魅力を何倍にも表現できているというプレゼンテーション力も高く評価された理由となっている。
工芸工業デザイン学科准教授 熊野亘