瀧澤妃香

TAKIZAWA Himeka

かつ!
Animated Short “Katsu!”

ディスプレイ、プロジェクタ、3DCG
映像|2分30秒

作者より

本研究では、3DCGにおいて難易度の高い料理の食感表現に挑み、食材の物質変化を複合的技法で実現し、それを応用した映像作品を制作する。題材としても食を通したコミュニケーションを取り上げ、3DCGらしい実在感と誇張表現を両立させて人と食べ物の関係を描くことで、キャラクターを取り巻く心境や環境の変化まで表現することを目指す。物語では競泳の全国大会出場を目指す少女が「カツ丼」をきっかけに周囲の応援と自分の気持ちに対して向き合う心の成長を描く。

瀧澤妃香

担当教員より

CGは刺激的な映像表現を特徴としてきたが、その役割はAIがとって代わりつつある。時代の変化を見据え、CGに残された可能性とは何なのか改めて問い直す必要があろう。作者はその点について奇抜な映像美に走るのではなく、食事という日常生活からCGの可能性を模索した。食べ物のCG表現は未だに難しくそれ自体がチャレンジであるが、さらに食感という目に見えない感覚要素をいかに伝えるか着実に探求した点を高く評価した。

デザイン情報学科教授 高山穣