渡邉大樹

WATANABE Hiroki

烏(鉄、250mm×450mm×400mm)(TAKE FREE)

インスタレーション|ごみ
H3300 × W3000 × D4500mm

作者より

2024年11月13日から2025年1月12日までの二ヶ月間、武蔵野美術大学のごみを収集し続け、収集したごみで大注連縄を作るプロジェクトを実行した。
武蔵野美術大学では毎日大量のごみが出ているが、そこから特に気になるものを選んで集める。さらにそこから選りすぐったごみを素材に2024年12月26日から2025年1月10日にかけて全長約7m50cmの大注連縄を制作した。2025年1月11日朝、正門にこれを飾ろうとしたが各方面との協議の結果断られ、叶わず。
その過程の記録と、過程で出た使った素材、使わなかった素材をごみとして展示し、また、来客者に自由に持ち帰ってもらった。

渡邉大樹

担当教員より

大きいものを作りたい──作者の姿勢は三年次から一貫している。2024年11月13日、突如としてゴミ収集は始まる。それは武蔵野美術大学におけるゴミ収集だ。大学が眠る早朝、作者はキャンパスを徘徊する。そこには学生も教職員もいない。前日まで「作品」だった「ゴミ」をひたすら収集し続ける。その行為は、ある種の問題提起にも、社会活動に見える。しかし、作者の本意はそこにはない。作者は、ただ大きいものを現したかったのだ。

映像学科専任講師 山崎連基