犬の家A Dog’s Home
空虚な妄想Hollow Fantasies
わたしコンプレックスThe Me Complexキャンバス、油絵具H1620 × W2590mm、H1818 × W2273mm、H1940 × W2590mm
楽しく描いた。 自分の中にあるちょっとした暗い感情をきっかけに絵を描いている。 見た人に伝えたいことはあまりないけど、見ているとなんとなく明るく楽しい気持ちになる絵になっていたらいいなと思う。 伊藤晴香
伊藤晴香の作品は一見して、明るく優しいパステルカラーの溢れるような色彩によって支えられている。しかしその表現が単に軽やかなものでなく、ある種の強靭さを持っているのは、しっかりと平面的に塗り込められた絵の具の物質的な力によるものである。また、特筆すべきは、格子状に描かれた線や多様で自由な線が画面に空間的な奥行きの複雑さと装飾的な変化を与え、見る者の視覚を快活に刺激している。色彩の柔らかさと絵の具の強靭さ。それに加え視覚を刺激する力が空間を常に振動させ、見ることの楽しさへと見る者を導く。描かれたものは、人のいる室内風景とでも言える日常の生活から切り取られた何気ない情景だが、形と色による造形と線による表現は、日常の存在を支える重力を奪いとっている。だが、そこに現れているものは決して人工的に作り上げられただけの造形界ではない日常に潜むリアルが確かに描かれている。 油絵学科教授 樺山祐和
作者より
楽しく描いた。
自分の中にあるちょっとした暗い感情をきっかけに絵を描いている。
見た人に伝えたいことはあまりないけど、見ているとなんとなく明るく楽しい気持ちになる絵になっていたらいいなと思う。
伊藤晴香
担当教員より
伊藤晴香の作品は一見して、明るく優しいパステルカラーの溢れるような色彩によって支えられている。しかしその表現が単に軽やかなものでなく、ある種の強靭さを持っているのは、しっかりと平面的に塗り込められた絵の具の物質的な力によるものである。また、特筆すべきは、格子状に描かれた線や多様で自由な線が画面に空間的な奥行きの複雑さと装飾的な変化を与え、見る者の視覚を快活に刺激している。色彩の柔らかさと絵の具の強靭さ。それに加え視覚を刺激する力が空間を常に振動させ、見ることの楽しさへと見る者を導く。描かれたものは、人のいる室内風景とでも言える日常の生活から切り取られた何気ない情景だが、形と色による造形と線による表現は、日常の存在を支える重力を奪いとっている。だが、そこに現れているものは決して人工的に作り上げられただけの造形界ではない日常に潜むリアルが確かに描かれている。
油絵学科教授 樺山祐和