日めくりカレンダーの制作 ~介護者と被介護者のコミュニケーション促進を目指して~Produce a daily calendar ~Promoting communication between caregivers and carers~本|紙、糸Book|Paper, threadH148 × W210mm ×13点
高齢化社会が進む現代日本。国内65歳以上の高齢者7人に1人が認知症患者と言われています。徐々に進行していく症状への恐怖・不安・混乱は認知症患者本人だけではなく、ケアをする家族や周りの人々にも襲いかかります。そんな中で以前のようなコミュニケーションを取ろうとする意欲すら削ぎとってしまう、そんな家族介護者の問題に着目しました。 このカレンダーは被介護者本人とその家族に向けた、コミュニケーションのきっかけを生み出すためのものです。この日めくりカレンダーでは毎日めくったら捨ててしまう従来のものとは異なり、2年間通年で使用することによって2年目にはより一層の懐かしさや楽しさを持って使用することができます。 何気ない毎日が日々過ぎ去っていく中で、その毎日のかけがえのなさを記録していくカレンダーです。 菊地桜子
作者は同じ家で暮らす祖父母3人が認知症を発症し、子どもの頃からそれを見つめ、さまざまな体験をして来た。介護者と被介護者の間の葛藤を和らげるために、ケア療法を参考に2年使用で日記のように記入できる日めくりカレンダーをデザインした。毎日の会話の話題作りを意図して365日の記念日が楽しく視覚化された。1年前の記述を翌年に再読し、記録と記憶の間で起きる誤差を治療や精神のケアに役立てる、優しく現実的な思いのこもったデザインが生まれた。 芸術文化学科教授 楫義明
作者より
高齢化社会が進む現代日本。国内65歳以上の高齢者7人に1人が認知症患者と言われています。徐々に進行していく症状への恐怖・不安・混乱は認知症患者本人だけではなく、ケアをする家族や周りの人々にも襲いかかります。そんな中で以前のようなコミュニケーションを取ろうとする意欲すら削ぎとってしまう、そんな家族介護者の問題に着目しました。
このカレンダーは被介護者本人とその家族に向けた、コミュニケーションのきっかけを生み出すためのものです。この日めくりカレンダーでは毎日めくったら捨ててしまう従来のものとは異なり、2年間通年で使用することによって2年目にはより一層の懐かしさや楽しさを持って使用することができます。
何気ない毎日が日々過ぎ去っていく中で、その毎日のかけがえのなさを記録していくカレンダーです。
菊地桜子
担当教員より
作者は同じ家で暮らす祖父母3人が認知症を発症し、子どもの頃からそれを見つめ、さまざまな体験をして来た。介護者と被介護者の間の葛藤を和らげるために、ケア療法を参考に2年使用で日記のように記入できる日めくりカレンダーをデザインした。毎日の会話の話題作りを意図して365日の記念日が楽しく視覚化された。1年前の記述を翌年に再読し、記録と記憶の間で起きる誤差を治療や精神のケアに役立てる、優しく現実的な思いのこもったデザインが生まれた。
芸術文化学科教授 楫義明