西山洋平

NISHIYAMA Yohei


Fluttering

インスタレーション|OHPフィルム、発泡スチロール、ほか
Installation art | OHP film, styrofoam, other
サイズ可変

作者より

植物の持つ"アイデンティティ"を、無機物という制約を自身に課して、どのようにすれば空間的表現が出来るかを考えた。

空間に存在する確かな対象は「靡」だけ。「靡」以外の全てを消し取ったので、見る対象が無心の境地に至ってもらえると幸いだ。

以前、静岡県伊東市にある大室山にリフトで登った事がある。

風に靡かれる草木はどこか踊っているようで楽しげに見え、無心で眺めていた。

この大室山の草木から着想を得た「靡」で草木のらしさである「靡くこと」のみを切り取った作品を作ろうと決めた。

西山洋平

担当教員より

この制作の根元にあるものは植物だった。南国育ちの気風もあって多肉植物にのめり込んで、その魅力的な姿かたちを探し求めていつもその話ばかりしていた。無条件に惹かれるものがある。気づくと無心に没入している。その中で過ごした長い時間が西山くんにはあったのだ。きっかけを探し続け何を捉え残すのか時間は過ぎても考え迷い続けていたが、最後には身体の中から答えに到達する解を見つけた。

空間演出デザイン学科教授 五十嵐久枝