宮本日向子

MIYAMOTO Hinako

Blurred image, alive (   F   ).

インスタレーション|木、アクリル、砂、レコード、プロジェクタ、セメント、液晶ディスプレイ、ほか
Installation art | Wood, acrylic, sand, record, projector, cement, LCD, other
サイズ可変

作者より

「母は、母としてしか生きてこなかったのではないか。」

22歳になった今の私が想う私の母のこと。
こどもの頃から考えていた女性の生理現象のこと。
見ようとしても見えないこと。
これから女性として日本で生きていくということ。

宮本日向子

担当教員より

個人の切実な問題からうまれた作品は、観客との邂逅によって、社会的な言語を超えた「言葉」に変わる。宮本さんは母親という誰しもがもつ親密な存在に制作を通して向き合い、家族について、女性にとっての幸福について、思考や感情をモノや現象へと丁寧に置き換えてきた。それらは次第に現代のフェミニズムの文脈に接続していった。予想外の強風に吹かれながら、人が行き交う場所での展示を経験し、彼女は自身の内なる問いが公共に触れる手ごたえを得た。

空間演出デザイン学科准教授 鈴木康広