流れる風景Passing cityscape
ディスプレイ、木、3DCGH1820 × W4350 × D900mm映像|4分3秒
私は空間や遠近感、「らしさ」の追求に関心がある。物の重なりから生まれる遠近感や「らしさ」を再現するため、3DCGを用いて電車の窓から見える流れる景色を再現した。都市の建物の雑然としているように見えつつも、どこか統一感のある角度や色彩をCGで作った。さらに、空間を画面外へ広げる挑戦として窓ガラスに車内の映り込みをつけ背後の空間を再現した。また電車の窓を3枚構成にし、間を作ることで見えない部分を作り出した。この映像を見た人はこの見えない部分を補完し、私が作った空間の先に広がる空間を想像してほしい。 坂本捺美
車窓の風景を再構築するインスタレーションは、繊細な感受性によって日常を非日常へと変容させる試みである。見慣れた景色に新たな意味を与えることで、その価値を際立たせ、刻々と過ぎゆく時間の尊さに気づかせる。何気ない瞬間がかけがえのないものへと昇華されることで、観る者の心に静かに響き、内なる記憶を呼び覚ます。この作品は、日常に潜む美や時間の貴重さを再認識させる機会を与えてくれるのではないだろうか。 基礎デザイン学科教授 菱川勢一
作者より
私は空間や遠近感、「らしさ」の追求に関心がある。物の重なりから生まれる遠近感や「らしさ」を再現するため、3DCGを用いて電車の窓から見える流れる景色を再現した。都市の建物の雑然としているように見えつつも、どこか統一感のある角度や色彩をCGで作った。さらに、空間を画面外へ広げる挑戦として窓ガラスに車内の映り込みをつけ背後の空間を再現した。また電車の窓を3枚構成にし、間を作ることで見えない部分を作り出した。この映像を見た人はこの見えない部分を補完し、私が作った空間の先に広がる空間を想像してほしい。
坂本捺美
担当教員より
車窓の風景を再構築するインスタレーションは、繊細な感受性によって日常を非日常へと変容させる試みである。見慣れた景色に新たな意味を与えることで、その価値を際立たせ、刻々と過ぎゆく時間の尊さに気づかせる。何気ない瞬間がかけがえのないものへと昇華されることで、観る者の心に静かに響き、内なる記憶を呼び覚ます。この作品は、日常に潜む美や時間の貴重さを再認識させる機会を与えてくれるのではないだろうか。
基礎デザイン学科教授 菱川勢一