目は心の窓The eyes are the windows of the soul
インスタレーション|タブレット、スマートフォンH1700 × W1800 × D1800mm
私は以前から人の目を見ることが怖いと感じることがあり、この作品は自分の中の恐怖と向き合い、その理由を探る過程で生まれた。 20種類の異なる動きをする目を用いたアニメーションを人間の身長ほどの高さに配置している。 自分や人の目を観察すると、目の可動域は他の体の部位と比べて非常に狭いことに気づいた。我々は微細な動きから相手の感情や意図を推測しているだけに過ぎなかったのだ。私が感じていた恐怖の正体は人の内面には悪意があるという呪いを自分にかけていただけだったのだ。 目というのは多彩で美しい器官である。今あなたの前にある目は、一体何を見ているのだろうか。 吉田早希
暗闇に林立する棒上に無数の眼が浮かび、瞬きしている。こちらを凝視しているわけではなく、物思いに耽っていたり、愁いを秘めていたり、伏せ目がちに涙していたり。どの眼も彩度の高い、やや装飾的なイラストレーションとして描かれ、現実感は乏しい。それゆえ物語の中の登場人物との距離のような、近くて遠い存在感がある。これだけたくさんの眼を描いておきながら、眼に興味があるわけではない、むしろ他人の目線が怖いと突き放すようなことを作者は言う。そんな作者の感性が作品を魅力的にしているわけなのだが。 基礎デザイン学科教授 板東孝明
作者より
私は以前から人の目を見ることが怖いと感じることがあり、この作品は自分の中の恐怖と向き合い、その理由を探る過程で生まれた。
20種類の異なる動きをする目を用いたアニメーションを人間の身長ほどの高さに配置している。
自分や人の目を観察すると、目の可動域は他の体の部位と比べて非常に狭いことに気づいた。我々は微細な動きから相手の感情や意図を推測しているだけに過ぎなかったのだ。私が感じていた恐怖の正体は人の内面には悪意があるという呪いを自分にかけていただけだったのだ。
目というのは多彩で美しい器官である。今あなたの前にある目は、一体何を見ているのだろうか。
吉田早希
担当教員より
暗闇に林立する棒上に無数の眼が浮かび、瞬きしている。こちらを凝視しているわけではなく、物思いに耽っていたり、愁いを秘めていたり、伏せ目がちに涙していたり。どの眼も彩度の高い、やや装飾的なイラストレーションとして描かれ、現実感は乏しい。それゆえ物語の中の登場人物との距離のような、近くて遠い存在感がある。これだけたくさんの眼を描いておきながら、眼に興味があるわけではない、むしろ他人の目線が怖いと突き放すようなことを作者は言う。そんな作者の感性が作品を魅力的にしているわけなのだが。
基礎デザイン学科教授 板東孝明