The Self Image Portrait
The Self Control Portraitスライドフィルム、スライドプロジェクター写真|H1456 × W819mm(3点)
本作の被写体である作者は、男性だが性自認は女性なため、心の中の像と身体にずれがある。従って、男性としての身体のみならず「内面にある女性像」まで表現した状態を撮影することで「正確な自画像」の制作を試みた。『The Self Image Portrait』では、ガラスの反射を利用した独自の撮影手法によって、男性としての身体から女性像が浮上し、同居している状態を表現した。『The Self Control Portrait』では、内なる女性像を再現する場として写真空間を利用するために、エアーレリーズ(有線のセルフシャッター)を使って被写体及び撮影を自身で行い、写真内において女性像を自ら体現し操ろうとした。 辻凱貴
作品の中心となるこのセルフポートレートには、何か悲痛なズレ感がある。違和感のなさを目指すデジタル合成とは全く違うところに着地しているのだ。自分とモデル、ガラスの透過と反射、背景と衣装の明暗の組み合わせで構成された純粋に光学的な合成による写真だが、それによって表現されているのは、作者が認識する自分本来の姿への接近とその限界である。発見した物理現象を、自らの問題に合わせて巧みに表現技法にまで高めた点が秀逸である。 デザイン情報学科教授 佐藤淳一
作者より
本作の被写体である作者は、男性だが性自認は女性なため、心の中の像と身体にずれがある。従って、男性としての身体のみならず「内面にある女性像」まで表現した状態を撮影することで「正確な自画像」の制作を試みた。『The Self Image Portrait』では、ガラスの反射を利用した独自の撮影手法によって、男性としての身体から女性像が浮上し、同居している状態を表現した。『The Self Control Portrait』では、内なる女性像を再現する場として写真空間を利用するために、エアーレリーズ(有線のセルフシャッター)を使って被写体及び撮影を自身で行い、写真内において女性像を自ら体現し操ろうとした。
辻凱貴
担当教員より
作品の中心となるこのセルフポートレートには、何か悲痛なズレ感がある。違和感のなさを目指すデジタル合成とは全く違うところに着地しているのだ。自分とモデル、ガラスの透過と反射、背景と衣装の明暗の組み合わせで構成された純粋に光学的な合成による写真だが、それによって表現されているのは、作者が認識する自分本来の姿への接近とその限界である。発見した物理現象を、自らの問題に合わせて巧みに表現技法にまで高めた点が秀逸である。
デザイン情報学科教授 佐藤淳一