南雲真優(南雲)

Nagumo Mayu(nagumo)

いつだってそばにいる
There is it near even when

キャンヴァス、アクリル絵具、インク、紙
Canvas, acrylic paint, ink, paper
H2273 × W1818mm

遠い 遠い 遠ーい町
Far-off far-off far-off town

キャンヴァス、アクリル絵具、インク、紙
Canvas, acrylic paint, ink, paper
H2273 × W1818mm


shine

絵本|キャンヴァス、アクリル絵具、インク、紙
Picture book|Canvas, acrylic paint, ink, paper
H215 × W153mm

ラックとストロン
Lack and Stron

絵本|キャンヴァス、アクリル絵具、インク、紙
Picture book|Canvas, acrylic paint, ink, paper
H215 × W153mm

作者より

絵画としての伝え方、絵本としての伝え方。
伝えたいことは同じでも 伝え方が全く違う。
それには絵の枚数や文字の有無、見る動作などが関係してくる。
この、伝え方の異なる二つの媒体だが、その中で私が一貫して伝えたかったことは、心の温かさ、いつでも大きな悲しみが待ち受ける危うさ、それでも生きて行く強さだ。

南雲真優(南雲)

担当教員より

「物語を描きたい」と南雲はよく言っていたように思う。卒業制作では、その言葉通りに物語を作り、そこに絵を付け、何冊かの絵本を創作している。そして絵画の方でも、徹底した描写と堅固な構成力で、物語性のある大作を発表し、絵の持つ力をみせている。二つの手法の完成度からも、南雲にとっての絵を描く事は物語を描くことなのだとはっきり分かる。
考えてみれば、西洋絵画の歴史にはキリストの物語を描いてきた時代があるし、ただボッシュやブリュウーゲルが際立つのは、物語のための絵画にとどまらない、絵画としての自立した魅力があるからだ。心に残る物語を描くために、これからも絵画と絵本という手法の中で、どこまでお互いを高め合う事が出来るのか、彼女の作品を通して見続けたいと思う。

油絵学科教授 水上泰財