清水恵里

Shimizu Eri

Eclipse Day ~皆既日食の日に~

インスタレーション|段ボール、新聞紙、アクリル絵具
Installation art | Cardboard, newspaper, acrylic paint
H3000 × W1900 × D26000mm

作者より

古くから太陽は全ての生命の根源であり世界中を照らす最高神と伝えられている。
そして、月によって太陽が欠けていき、明るかった空が暗く包まれる皆既日食の日、彼らは何処からともなく顔を出した。空を見上げる者、宴を始める者、筆を取る者。
それぞれの個性をもった、79体の生命を表現した。

清水恵里

担当教員より

まるで“ジョルジュ・バタイユ Georges Bataille”のページをめくるような、溢れんばかりの瞑想や神秘、死やエロティシズムの饗宴の場として、清水はキャンパスを塗り替えてみせた。
古代より世界中で語り継がれて来た、この闇の恐怖から生まれた数々神話と巡り会える瞬間を、蝋燭の煤で覆われたガラスの破片を手にしながら、あの日、少年だった僕と共に「魔神の仕業」を見届けようと、まだ強い日差しの中に集った人々は“彼ら”だったのだろうか。
やがて、月に覆われた闇と共に訪れた風が冷たかった。

空間演出デザイン学科教授 小竹信節