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インスタレーション|キャンバス、油絵具、液晶ディスプレイInstallation art | Canvas, oil paint, LCDキャンバス|H727 × W910mm、H910 × W910mmディスプレイ|H259 × W345mm、H685 × W1218mm
一連の作品群は意識という洞窟について考察し、その洞窟について表現されたものである。特に二つの映像作品はプラトンの『国家』で挙げられる「洞窟の比喩」を引用しているが、「蟻の巣」や蟻が地面を掘る行為に着目し、それらを繋げて考えている。考察の展開によって、囚人の見ている世界は真実性の低い世界であるという結論にとどまらず、個人が各々の虚構の世界を開拓しているという結論に至る。 今井理子
人間の意識の在り方を洞窟の中に繋がれた囚人に例えたプラトンの「洞窟の比喩」から、卒業制作の構想を得たと言う今井の作品群は、展示壁面をグレーに塗り、体内を探索するような映像と、洞窟の中を彷徨する映像、そして2点の絵画作品によって構成されていた。特に映像作品に於いては特異な動きと色彩によって観客を惹きつけた。体内を探索する映像は画面に対し奥へ奥へと視線を誘導し、洞窟の作品では左右へと視線が誘導された。それらの作品が俯瞰構造の絵画作品を挟んで展示されたことで、多様な視線の変化と動きを作り出していた。 油絵学科教授 丸山直文
作者より
一連の作品群は意識という洞窟について考察し、その洞窟について表現されたものである。特に二つの映像作品はプラトンの『国家』で挙げられる「洞窟の比喩」を引用しているが、「蟻の巣」や蟻が地面を掘る行為に着目し、それらを繋げて考えている。考察の展開によって、囚人の見ている世界は真実性の低い世界であるという結論にとどまらず、個人が各々の虚構の世界を開拓しているという結論に至る。
今井理子
担当教員より
人間の意識の在り方を洞窟の中に繋がれた囚人に例えたプラトンの「洞窟の比喩」から、卒業制作の構想を得たと言う今井の作品群は、展示壁面をグレーに塗り、体内を探索するような映像と、洞窟の中を彷徨する映像、そして2点の絵画作品によって構成されていた。特に映像作品に於いては特異な動きと色彩によって観客を惹きつけた。体内を探索する映像は画面に対し奥へ奥へと視線を誘導し、洞窟の作品では左右へと視線が誘導された。それらの作品が俯瞰構造の絵画作品を挟んで展示されたことで、多様な視線の変化と動きを作り出していた。
油絵学科教授 丸山直文