オールオーラルall oralインスタレーション|キャンバス、パネル、油絵具、アクリル絵具、アスファルト、ボンド、液晶ディスプレイ、プロジェクタ、ライト、スピーカー、ミキサー、ほかInstallation art | Canvas, panel, oil paint, acrylic paint, asphalt, glue, LCD, projector, lights, speaker, mixer, otherサイズ可変
20世紀的な精神の問題として統合失調や分裂症があったが、現代において扱うべきは統合不全、幼児的な精神のあり方だ。私は現代を「口唇期的時代」と名付けたい。目的的で満たされることのない欲望は後退し、自己目的的で即時的に自体愛を満たし続ける欲動の領域が拡大している。 田嶋周造
普段展示には使わない狭い倉庫を片付け展示空間とした。そこは異様な明るさで照らされた絵画作品と作者自身が映る奇妙な映像、床に敷かれた光るアスファルト、そして地鳴りのするような大音響が印象的な空間であった。その場にある作品群は強烈な光と音により、鑑賞されることを拒んでいる様でもあり、作品の前では思考が麻痺するかのような感覚に襲われた。そこでは鑑賞という体験が他の展示空間とは全く異なっていた。田嶋の作品群は意味を理解し解釈する以前に、根源的な無意識の中にある欲動(エロス・タナトス)を露呈するかのような衝撃の場と化していた。それは清々しくも爽快であった。 油絵学科教授 丸山直文
作者より
20世紀的な精神の問題として統合失調や分裂症があったが、現代において扱うべきは統合不全、幼児的な精神のあり方だ。私は現代を「口唇期的時代」と名付けたい。目的的で満たされることのない欲望は後退し、自己目的的で即時的に自体愛を満たし続ける欲動の領域が拡大している。
田嶋周造
担当教員より
普段展示には使わない狭い倉庫を片付け展示空間とした。そこは異様な明るさで照らされた絵画作品と作者自身が映る奇妙な映像、床に敷かれた光るアスファルト、そして地鳴りのするような大音響が印象的な空間であった。その場にある作品群は強烈な光と音により、鑑賞されることを拒んでいる様でもあり、作品の前では思考が麻痺するかのような感覚に襲われた。そこでは鑑賞という体験が他の展示空間とは全く異なっていた。田嶋の作品群は意味を理解し解釈する以前に、根源的な無意識の中にある欲動(エロス・タナトス)を露呈するかのような衝撃の場と化していた。それは清々しくも爽快であった。
油絵学科教授 丸山直文