隣の倉
帰路
竹林 木洩れ日
登り道
うねる道
古屋
畦と池
反照に路麻キャンバス、油絵具、墨H910 × W910mm、H1990 × W1300mm、H1310 × W970mm、H3050 × W1900mm、H530 × W455mm、H1580 × W1320mm、H2300 × W2700mm、H3150 × W6900mm
なぜ自分は絵を描くのか、少しでもその核心に近づくために制作をしている。卒業制作では全て具体的な場所やモノから要素を抽出し描いているが、「何を描くか」以上に絵画(四角い平面)の中で「どう描くか」というところで新しい試みをしている。その中でも特にコントラストとは何か、そしてそれをどう扱うかについて考えた時間が多かった。 山口大介
山口は一貫して自身の出身地や生活の周辺の風景をモチーフとして制作してきた。当初、その絵画空間は見える対象を自然主義的な方法によって描出するものであったが、卒業制作は造形法を大胆に転換させ自然空間を一気に造形空間へと変えた作品となった。しかし通底する点は圧倒的な絵の具の量と絵の具を塗りつける力である。山口の体と心のエネルギーが絵の具という世界を触ることのできる物質を通じて画面全体に広がり弾けている。それは作者と対象と絵の具がつくる命の躍動と言っていい。「目に映る世界は本当の世界なのか」という、ある意味、答えの出ないであろう質問を乗り越えるために大量の絵の具が身体の繰り出す運動によって使われてきた。それが今、一つの答えを見つけた喜びによって溢れ出している。 油絵学科教授 樺山祐和
作者より
なぜ自分は絵を描くのか、少しでもその核心に近づくために制作をしている。卒業制作では全て具体的な場所やモノから要素を抽出し描いているが、「何を描くか」以上に絵画(四角い平面)の中で「どう描くか」というところで新しい試みをしている。その中でも特にコントラストとは何か、そしてそれをどう扱うかについて考えた時間が多かった。
山口大介
担当教員より
山口は一貫して自身の出身地や生活の周辺の風景をモチーフとして制作してきた。当初、その絵画空間は見える対象を自然主義的な方法によって描出するものであったが、卒業制作は造形法を大胆に転換させ自然空間を一気に造形空間へと変えた作品となった。しかし通底する点は圧倒的な絵の具の量と絵の具を塗りつける力である。山口の体と心のエネルギーが絵の具という世界を触ることのできる物質を通じて画面全体に広がり弾けている。それは作者と対象と絵の具がつくる命の躍動と言っていい。「目に映る世界は本当の世界なのか」という、ある意味、答えの出ないであろう質問を乗り越えるために大量の絵の具が身体の繰り出す運動によって使われてきた。それが今、一つの答えを見つけた喜びによって溢れ出している。
油絵学科教授 樺山祐和