storyI
靴底の落下、3回
くつ#1:ノットネット/ きれいな裏地 鳥の中にある二つのもの
くつ#2:島を見てその方向を確かめ合う。
くつ#3:follow the move
untitled (two walking sticks)インスタレーション|ミクストメディアサイズ可変
“移動からもらった新しい感覚”、“建物の変遷”、“恋と旅”についてのナラティブ。 様々なものを組み合わせながら、いろんな霊的な体験の後に立つことによって、自分と他者との間の親密さと鮮明さを感じることができる。 余佺蔚
長い時間をかけてつくられた繊細でチャーミングなオブジェたち。時には呪術的にすら見えるそれらは、手遊びの自由さと、「こうあるべき」という厳格なルール、そのどちらともつかない意識によってつくられている。作品には作者が経験した事件やエピソードなどの極めて重要な背景があるのだが、同時にそれはまったくどうでもいいことのようにも思える。 たとえば壁面に展開された作品の背景はこうだ。 ある日作者は森の中にあるホテルに泊まった。ラブホテルの外装をそのまま残したペットと一緒に泊まれるホテル。赤やブルーが印象的な照明、そこで出会ったたくさんの犬と飼い主たち。それらの写真が薄い布に転写され、毛糸のシートの上に貼り重ねられている「storyⅠ」。 写真に小さく写る不鮮明な犬、手編みの毛糸と半透明の布の柔らかさ、森の中のホテルの不穏な空気、たどたどしく結ばれた紐。それらが決定的なバランスで、言葉になる前のひりひりした感情を静かに放射している。 油絵学科教授 袴田京太朗
作者より
“移動からもらった新しい感覚”、“建物の変遷”、“恋と旅”についてのナラティブ。
様々なものを組み合わせながら、いろんな霊的な体験の後に立つことによって、自分と他者との間の親密さと鮮明さを感じることができる。
余佺蔚
担当教員より
長い時間をかけてつくられた繊細でチャーミングなオブジェたち。時には呪術的にすら見えるそれらは、手遊びの自由さと、「こうあるべき」という厳格なルール、そのどちらともつかない意識によってつくられている。作品には作者が経験した事件やエピソードなどの極めて重要な背景があるのだが、同時にそれはまったくどうでもいいことのようにも思える。
たとえば壁面に展開された作品の背景はこうだ。
ある日作者は森の中にあるホテルに泊まった。ラブホテルの外装をそのまま残したペットと一緒に泊まれるホテル。赤やブルーが印象的な照明、そこで出会ったたくさんの犬と飼い主たち。それらの写真が薄い布に転写され、毛糸のシートの上に貼り重ねられている「storyⅠ」。
写真に小さく写る不鮮明な犬、手編みの毛糸と半透明の布の柔らかさ、森の中のホテルの不穏な空気、たどたどしく結ばれた紐。それらが決定的なバランスで、言葉になる前のひりひりした感情を静かに放射している。
油絵学科教授 袴田京太朗