白木優羽

SHIRAKI Yu

charming remnants

インスタレーション|繊維素材、PET樹脂
サイズ可変

作者より

この作品タイトルであるcharming remnantsは、「素敵なハギレたち」という意味である。
大学生活の中で作品制作のために材料を廃棄してきたことや、これ以上新しい素材から作り出す意味について考えたことをきっかけに制作を始め、繊維素材は不要になったハギレや古着を石川総研さんで加工していただいたものを使用した。
今までに作られ、行き場の無くなってしまった衣服たちをどう扱って行くべきなのか探るとともに、自分らしい軽やかさのあるファッションを目指してそれぞれデザインした。

白木優羽

担当教員より

白木の作品は産業廃棄物として地球環境に大きな負荷を与える衣服の再活用をファッションとして表しています。廃棄された衣服のウエスを縫製により生地にアップサイクルさせ更に衣服の形状に戻したもの。再生ポリエステルオーガンジーをヒートカットしたユニットにウエスを詰め込みヒートシールで繋ぎ合わせたドレスなどです。
それらは敢えて完璧なフィニッシュを行わずウエスとのグラデーションによって過去と未来を連想させます。ファッションが最終商品と消費で完結してきた時代に対してロジスティックスを含めた時間軸の物語として未来への希望を示している様に感じます。

空間演出デザイン学科教授 津村耕佑