ふたまたつづみ

FUTAMATA tsuzumi

あたたかな任務
warm mission

パフォーマンス|ストッキング、綿
サイズ可変

作者より

私の任務は“人を変える服”を作ることだ。
変わるということは怖い。

だからこそ、私はその恐怖に挑みたい。
あなたが誰かを変えること、あなた自身が変わること、それが意図的でなくても、勘違いだったとしても、価値があることに変わりはない。

人間はみんな怖がりだ。
だからこそ価値を見つけてきた。
動物としての防衛本能を理性で壊して色々なことを成してきたんだ。
私たち、もっと面白いことがしたい。

死ぬ以外の怖いこと、生きてるうちに全部したい。
そして、あなたに新しいものを見せたい。
あなたのことを変えたい。
それが私の任務。やわらかく、あたたかな任務。

ふたまたつづみ

担当教員より

二俣の作品はストキングに綿を詰めたもので構成されヌードを着るという比喩を使っています。その見た目は内臓の様でもあり身体を裏返して着るという解剖学との連結も感じさせます。ストキングが男性貴族の長靴下から素足の様に見せるファッションとして女性に広まった歴史があり、それは皮膚と衣服の関係における革命でもありました。ファッションは表層と同義でもあり同時に観念の変換も担います。巷で流行しているスタイルのアレンジを超えて身体の解放と産業社会の関係を表すコンテクストに則ったアートという解釈も成り立つと思います。

空間演出デザイン学科教授 津村耕佑