周囲の目と私
The eyes of those around me and I.
プロジェクター、アクリル板、ディスプレイ等、3Dホログラム
ホログラム映像|15秒(H600 × W300 × D300mm)、17秒(H600 × W500 × D500mm)、17秒(H600 × W300 × D300mm)、15秒(H600 × W500 × D500mm)、12秒(H600 × W700 × D700mm)、15秒(H600 × W500 × D500mm)、30秒(H500 × W1200 × D700mm)
作者より
私は周囲の人の視線によって自分の姿形を変えてきた。人からどう思われているのか、周囲の自分に対する評価が極度に気になった。周囲の目を気にする体質を克服したい、と調べていくうちに、人と人は全く別の個体であり、ひとつになり得ないと考えるようになった。自分の感じたことは、他者に同じようには感じられない。だからこそ、自分と他者は比較することができない。この作品を通して、自分と他者の関係について考えてみてほしい。
兵庫瑞姫
担当教員より
兵庫さんは自身の性格について真摯に向き合い、素直に考えたこと思ったことを少しずつ言葉にしていった。この題材を最終的にどう着地させるか…という不安を払拭するように、彼女は持ち前の推進力でCG、ホログラム、立体造形を組み合わせ、空間へと表現しきった。単なる視覚的な魅力を超え、そのテーマ性で観る者を深く惹きつける。作品には「人と人は一つにはなれないし、他人のことを完全には理解できない。でも悲しいことではないんだ。だから人は話そうとする。」という、本人が制作を通じて得た気づきが内包されており、それがメッセージになって伝わってくる。
視覚伝達デザイン学科准教授 後藤映則