森に還る日Day to return to the forestガラス|グラヴィールGlass | GravilH310 × W2058 × D236mm
物語の主人公は幼い頃に親とはぐれてしまいたった一人で一歩を踏み出すところから始まる。最初は他者に紛れることでしか身を守れなかったが、成長していくにつれて別の感情が湧いてくる。長い時間が彼を育て変えていったのだった。そして迎える未来は― 物語の中で目まぐるしく進んでいく時間と我々が物語を読み込んでいる時間。 読み終えたときに感じる現実に引き戻されるような余韻にひたって欲しいです。 物語に登場する彼らが生きているような立体感をグラヴィールという技法で表現しました。 ガラスの中で生きる彼らをじっくり見ていただけたら嬉しいです。 齊藤ちひろ
この作品は森の中に暮らす動物たち(鹿や羊など)がやがて死を迎え、土に還ってゆくという「生命の大きな流れ」を物語のように表現したものである。 5mmの板ガラスをグラヴィールという技法で細やかに削り、動植物の生き生きとした表情が独自のタッチで描き出されている。 最後の1枚では、若い鹿が後方を振り向くことで「生命が循環している」ことを表し森が再び命を育むストーリーに組み立てた。 「死」を思うことで、「生きること」とは何かを問う作品である。 工芸工業デザイン学科教授 大村俊二
作者より
物語の主人公は幼い頃に親とはぐれてしまいたった一人で一歩を踏み出すところから始まる。最初は他者に紛れることでしか身を守れなかったが、成長していくにつれて別の感情が湧いてくる。長い時間が彼を育て変えていったのだった。そして迎える未来は―
物語の中で目まぐるしく進んでいく時間と我々が物語を読み込んでいる時間。
読み終えたときに感じる現実に引き戻されるような余韻にひたって欲しいです。
物語に登場する彼らが生きているような立体感をグラヴィールという技法で表現しました。
ガラスの中で生きる彼らをじっくり見ていただけたら嬉しいです。
齊藤ちひろ
担当教員より
この作品は森の中に暮らす動物たち(鹿や羊など)がやがて死を迎え、土に還ってゆくという「生命の大きな流れ」を物語のように表現したものである。
5mmの板ガラスをグラヴィールという技法で細やかに削り、動植物の生き生きとした表情が独自のタッチで描き出されている。
最後の1枚では、若い鹿が後方を振り向くことで「生命が循環している」ことを表し森が再び命を育むストーリーに組み立てた。
「死」を思うことで、「生きること」とは何かを問う作品である。
工芸工業デザイン学科教授 大村俊二