谷中桐弥

Yanaka Toya

BIOTOPE −発電菌と共生する発電電機−
BIOTOPE

PLA樹脂、液晶ディスプレイ、シングルボードコンピューター、ほか|3Dプリント
PLA, 5inch display, raspberry pi 3, other | 3D printing
H350 × W280 × D500mm

映像
Video | 2min 13sec
2分13秒

作者より

これは「発電菌」という微生物を取り入れた電気を生産する新しいキッチン家電の提案です。
家庭で排出される生ゴミを分解し、キッチン周りの電力を全て賄います。
エネルギーを一方的に酷使し続けるのではなく、つかう。つくる。を循環するライフスタイルを提供したいと考えました。
電極の形状には枝分かれのアルゴリズムを用いて表面積の拡大をし、水分と飼料の提供などから、発電菌が過ごしやすい安定した生息地を作り出します。
人間にはない能力を備えた生物の力を借りることで、より快適な暮らしを実現していくことができるのではないでしょうか。

谷中桐弥

担当教員より

微生物が有機物を分解して発電するという、新しいエネルギー技術に大きな期待が寄せられています。提案者は、その原理を応用した発電機を、今まで目にしたことのない斬新なスタイリングに仕上げました。まさに、微生物が引き起こす発電イノベーションを体現させた新造形です。さらに、キッチンに設置するアイデアは、新しいジャンルの生活家電の在り方を予見させます。裏付けとなるバイオテクノロジーの基本を学び、より現実的な提案にまとめたことも高く評価された秀逸な作品です。

工芸工業デザイン学科教授 中原俊三郎